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脳の神経細胞を壊していく老廃物「アミロイドβ」って何者?

2020.06.18

脳の神経細胞を壊していく老廃物「アミロイドβ」って何者?

現代ビジネスより

長い長い時間をかけてゆっくり進んでいくアルツハイマー病。脳を検査すると、たんぱく質「アミロイドβ」の蓄積が高確率で見られることから、発病との関連性が深いと考えられています。

では、その正体は解明されているのでしょうか?
病気との関連は?
ため込まない方法ってあるの?
謎の多いアルツハイマー病を、深い関連性が疑われるアミロイドβの観点から見ていきたいと思います。

アルツハイマー病になった脳はどうなっているのか

人間の脳には1000億個以上とも言われる膨大な数の神経細胞が集まっています。脳の働きは、この神経細胞どうしが信号を伝えあうことで、維持されています。アルツハイマー病では、この神経細胞が大量に減少・死滅するために、脳の働きが低下することから発症します。

ある程度進行したアルツハイマー病では、脳を構成する神経細胞の減少・死滅によって、脳に全般的な萎縮が生じます。

アルツハイマー病というと、脳の萎縮を思い起こす方も多いと思いますが、実は萎縮が起こるずっと前から、アルツハイマー病特有の変化が生じています。

いったいどのような経過をたどって、萎縮に至るのでしょうか?

アミロイドβと沈着したシミ〈老人斑〉

アルツハイマー病は、アミロイドβというたんぱく質の神経細胞周囲への沈着が発端となります。アミロイドβは老廃物の1つで、神経細胞を死滅させる毒性を有しています。通常は睡眠時に洗い流されるので、脳内にたまったままにはなりません。

もともと炎症や毒物から神経細胞を守るためにつくられる物質という説もあります。その役割は完全にまだ解明されていませんが、悪玉とは言い切れない面もあるようです。

いずれにしろ、アルツハイマー病の初期段階でこのアミロイドβの沈着が見られることは確かです。この沈着が進むと、沈着したところがシミのように見え、これを〈老人斑〉とも言います。

こうして沈着したアミロイドβは、神経細胞の働きを低下させ、やがて機能不全に陥らせるのです。

神経細胞の死につながる現象〈神経原線維変化〉

アミロイドβの沈着が増えるにつれ、神経細胞内に〈タウたんぱく〉というたんぱく質の一種が蓄積されてきます。アミロイドβとタウたんぱく蓄積の関連についても、明確には分かっていないのですが、どちらもアルツハイマー病の脳で見られる特徴的な病変です。

そして、神経細胞内にある線維成分に〈神経原線維変化〉という現象が生じます。この神経原線維変化が進むと、神経細胞が死滅してしまうのです。

神経細胞の減少や死滅によって、認知機能の低下という症状が現れはじめます。
こうした病変は、脳のどの部分からはじまるのでしょうか?

脳での病変拡大が、症状に現れてくる

アミロイドβの沈着に端を発し神経細胞の減少・死滅が起こるアルツハイマー病の病変がはじめに現れるのは、認知機能のうち記憶に関わる働きを担う海馬という部位です。

そのため、アルツハイマー病になると、「物忘れが増える」などの症状が見られるようになるのです。

病変は、長い時間をかけて、海馬から表面の大脳皮質に広がっていきます。大脳皮質の各部は、固有の情報処理機能を担っており、部位によっては情報の統合も行っています。病変が大脳皮質のある部位におよぶと、その部位の機能に障害が生じ、それが症状となって現れてくるのです。

脳が萎縮する前に発見できる検査はある?

アルツハイマー病では、MRIやCTなどの画像検査から脳の萎縮で病気が見つかるのは、かなり進行してからです。

では、認知機能の低下はわずかに生じているけれど脳の明らかな萎縮が認めらない段階で、病気を見つけることはできないのでしょうか?

そうした場合には、放射性薬剤を投与したうえで脳を撮影し、血流量を確かめる「光単子放射断層撮影(Single Photon Emission Computed Tomography : SPECT)」という方法で検査することがあります。これは、アルツハイマー病の場合に脳内の一部で起こる、血流量の低下を調べるものです。

さらに早期の段階で診断が可能な検査もあります。脳内に蓄積するアミロイドβそのものを調べるのです。

1つは、脳や脊髄の検査方法である、腰椎穿刺による「脳脊髄液検査」です。脳や脊髄を浸している脳脊髄液(髄液)を採取して、そこに含まれるアミロイドβやタウたんぱくの成分を調べ、脳内の溜まり具合を推測します。

もう1つは、「アミロイドPET検査」です。放射性薬剤を用いて特殊なカメラで行う画像検査「陽電子放出断層撮影(Position Emission Tomography : PET」により、通常の画像検査では映らないアミロイドβの沈着の程度を確かめます。

放射性薬剤を注射して、脳に薬剤が行き渡る10~30分ほど経ったころに撮影を行います。画像は、アミロイドβに取り込まれた薬剤の発するエネルギーをとらえ、蓄積量が多いほど明るく映る画像から診断します。

検査の際の体の負担が少ないメリットがありますが、保険適用外で全額自己負担となり、実施施設も限られていることに注意が必要です。

なお、アミロイドβの蓄積は、レビー小体型認知症でも認められることがあります。また、アミロイドβの蓄積が見られるからといって、アルツハイマー型認知症やレビー小体型認知症が発症するとは限りません。

アミロイドβを薬で溶かせたら、手っ取り早いけれど

「そもそもアルツハイマー病のもとになるアミロイドβの沈着を防いだり、沈着したアミロイドβを溶かす薬があれば、病気の改善に有効ではないか」とお考えの方もいらっしゃるかと思います。

実際に、以前よりそうした新薬の開発が進められているのですが、残念ながら有効性の不足や副作用の問題により、実用化は足踏み状態です。

なお、参考までにアルツハイマー病の薬物療法について申し上げますと、次の4種類の薬が用いられています。


アルツハイマー病(アルツハイマー型認知症)の治療薬

Ⅰ)コリンエステラーゼ治療薬
副作用は、内服薬では吐き気、嘔吐、下痢など。まれに不整脈、精神症状(興奮、不眠)など

●ドネペジル
適応:軽度~中等度~重度認知症
用法:軽度、中等度は5mg/日 1日1回、重度は10mg/日 1日1回
特徴:錠剤、散剤、ゼリー状剤など、剤型が豊富

●ガランタミン
適応:軽度~中等度認知症
用法:24mg/日 1日2回
特徴:錠剤のほか、液剤もある

●リバスチグミン
適応:軽度~中等度認知症
用法:18mg/日 1日1回
特徴:パッチ剤(飲み込み困難でも使用しやすい)。消化器系の副作用が出にくい

Ⅱ)NMDA受容体拮抗薬

●メマンチン
適応:中等度~重度認知症
用法:20mg/日 1日1回
特徴:副作用は、めまいや頭痛、便秘、食欲不振など

このうちコリンエステラーゼ阻害薬は、神経伝達物質〈アセチルコリン〉を増やす働きのある薬です。NMDA受容体拮抗薬は、神経細胞の過剰な興奮を抑えるように働く薬です。

ただし、薬物療法は認知症の段階になった場合に行われ、認知機能の低下がわずかな段階では行われません。

アミロイドβをためない特効薬は「睡眠」眠りの量と質の改善を

しかし、アミロイドβをためないようにする、もっと簡単で、すぐにできる対策があるのです。

それは、睡眠。アミロイドβの沈着防止に、睡眠が大きなカギを握っていることがわかってきたのです。

脳内で生じたアミロイドβは、通常、眠っている間に分解が進み、洗い流されていきます。睡眠不足が続くと、アミロイドβの排泄が不十分になるおそれがあり、沈着して老人斑の形成を早めることにつながります。

夜更かしをしないことはもちろんですが、年齢が高くになるにつれて生じてくる睡眠の問題にも注意しましょう。一般に加齢によって睡眠時間の減少という"睡眠の量"の問題が生じてきますが、眠りの深さ(ぐっすり眠れているか)など"睡眠の質"も低下しがちです。

アミロイドβの沈着は、20年以上の長い時間をかけて少しづつ進むと考えられています。「物忘れなんて、まだ心配ない」という方も今のうちから、睡眠の「量」、「質」ともに高めていけるような生活スタイルや睡眠環境などを見直してみてはいかがでしょうか。

また、睡眠だけがアルツハイマー病に関係しているわけではありません。睡眠以外にも、食事、運動や、タバコ・お酒などの嗜好品などを改めたり、糖尿病や高血圧症などの生活習慣病がある人はその治療に専念するなど、今の生活を見直すこともあわせて行うことも大切です。



アルツハイマー病をもたらすアミロイドβ。
その詳しい実態の解明と、沈着を防ぐ新薬の開発を期待したいところです。しかし、それまで手をこまねいて待っているわけにはいきません。睡眠などの「生活の見直し」で、アルツハイマー病の予防、進行阻止に努めたいものです。

本内容は『アルツハイマー病のことがわかる本』から作成しました。
体(脳)の構造や機能についてはブルーバックス『新しい人体の教科書』をあわせて参考にしています。

 



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