- 2020/07/13
- 老子
第五十 貴生
第五十 貴生
出生、入死。生之徒十有三、死之徒十有三。人之生、動之死地亦十有三。夫何故。以其生生之厚。蓋聞、善攝生者、陸行不遇兕虎、入軍不被甲兵。兕無所投其角、虎無所措其爪、兵無所容其刃。夫何故。以其無死地。
持続される不死の命
生を終えて、死に入る。命に随伴するもの(器官)は、13ある。
例えば、人の体には4本の手足と9つの穴がある
死に随伴するもの(器官)もまた、13である。
人の命が死の世界に送り込まれるのもまた、身にそなわった13のものである。
それはどうしてなのか。
それは、その人が多岐にわたる生活のために、あくせくと生きたからである。(結局、死ねば身も心も消滅してしまう)
質の高い人生を送った人は、陸行して、虎や野牛(バッファロー)に襲われることはないし、戦場で、武器で殺傷されることもない。
とはよく言われてきたことだ。
猛々しい野牛の角も、このような人には無力である。
どうしてそうなのか。
それは、その人が生死を超えている(不死の命を保つ)からである。